冷蔵庫やエアコンは、ある日とつぜん壊れます。夏にエアコン、秋に冷蔵庫と続けば、1年で30万円以上が一度に出ていくこともあります。
でも、家電の買い替えは「いつか必ず来る支出」です。国の調査の平均使用年数と実際の店頭価格から、毎年いくら積み立てておけば慌てずに済むかを4人家族のモデルで計算しました。
- エアコン3台・冷蔵庫・洗濯機・掃除機の6台で、買い替えに備える額は年約6.2万円=月約5,200円
- 洗濯機がドラム式なら年約8.1万円=月約6,800円に増える
- ただし10年以上使っている家電がある家は、その分だけ前倒しで貯める必要がある
- 冷蔵庫・洗濯機・エアコンは平均で何年使われているか(内閣府の調査)
- 「価格÷使用年数」で出す、家電ごとの年額と4人家族の合計
- 古い家電がある家は、月いくらに増やせば間に合うか
- 家電の積立を家計に組み込む3つの手順
わが家の支出は月およそ32万円ですが、これは家電の一括購入のような突発的な出費をならした「ふつうの月」の金額です。裏を返すと、月32万円のどこにも家電の買い替えの分は入っていないんですよね。
家電の寿命の目安は何年?買い替えた家の平均はエアコン13.4年・冷蔵庫13.1年
内閣府の消費動向調査(2026年3月調査)では、2025年4月〜2026年3月に家電を買い替えた家庭が、前の家電を平均で何年使っていたかが出ています。
| 家電 | 平均使用年数 | 買い替えの理由が「故障」 |
|---|---|---|
| エアコン | 13.4年 | 66.6% |
| 冷蔵庫 | 13.1年 | 63.8% |
| テレビ | 10.8年 | 70.8% |
| 洗濯機 | 10.1年 | 76.2% |
| 掃除機 | 7.4年 | 69.0% |
注目したいのは右の列です。どの家電も、買い替えた理由の6〜7割が「故障」でした。つまり家電の買い替えは、自分で時期を選べないことが多い支出です。
なお、この年数は「壊れるまでの寿命」ではなく、実際に買い替えた家庭が使っていた年数の平均です。長く使える家もあれば、もっと早く壊れる家もあります。

家電の買い替え費用は年いくら?4人家族の6台で年約6.2万円
計算はシンプルで、家電の値段÷平均使用年数=1年あたりの額です。これを家にある家電の分だけ足します。
モデルは4人家族で、エアコンはリビング・寝室・子ども部屋の3台としました。値段は総務省の小売物価統計調査(東京都区部)の、2025年9月〜2026年8月の12か月の平均です。
| 家電(台数) | 値段÷平均使用年数 | 1年あたり |
|---|---|---|
| エアコン(3台) | 10.1万円÷13.4年×3台 | 約2万2,600円 |
| 冷蔵庫 | 25.9万円÷13.1年 | 約1万9,800円 |
| 洗濯機(縦型8kg) | 10.7万円÷10.1年 | 約1万600円 |
| 掃除機(コードレス) | 6.8万円÷7.4年 | 約9,200円 |
| 合計 | ― | 約6万2,200円 |
| 6台を全部買い直す値段 | 73万7,000円 |
| 1台ずつ平均使用年数で割って合計 | 年6万2,166円 |
| ÷12か月 | 5,181円 |
→ 積み立てる額は 月約5,200円 です。
一度に払えば73万円を超える金額でも、7〜13年に散らばっていると考えれば月5,000円ほどです。条件を変えると、次のように動きます。
| 条件 | 1年あたり | 月あたり |
|---|---|---|
| モデル(上の6台) | 約6.2万円 | 約5,200円 |
| 洗濯機がドラム式(12kg・30.0万円) | 約8.1万円 | 約6,800円 |
| エアコンが4台 | 約7.0万円 | 約5,800円 |
いちばん効くのは洗濯機の種類です。ドラム式は縦型のおよそ3倍の値段なので、1台で年2万円近く積立額が増えます。
73万円と聞くと身構えますが、月5,000円ちょっとなら毎月の固定費と同じ感覚で扱えます。壊れてから慌てるか、先に割っておくか。違いはそれだけでした。
月5,200円の積立で足りる?10年を超えた家電がある家は前倒しが必要
月5,200円は、買い替えの時期がばらばらに来る前提でならした額です。いまから積み立て始める家は、今ある家電の年齢も見てください。
たとえば冷蔵庫をもう11年使っているなら、平均の13.1年まで残りは約2年です。25.9万円を2年で用意するには月約1万800円が必要で、ならした額の月約1,650円では間に合いません。
| 冷蔵庫の場合 | 月あたりの積立 |
|---|---|
| 買ったばかり(13.1年で用意) | 約1,650円 |
| いま11年目(残り約2年で用意) | 約1万800円 |
エアコンと冷蔵庫が同じ年に壊れると、それだけで約36万円です。古い家電が2〜3台重なっている家は、まずその分を貯金から取り分けておくのが現実的です。
- エアコンの取り付け工事費:お店と部屋の条件で変わるので入れていません
- 古い家電のリサイクル料金:冷蔵庫(171L以上)4,730円・洗濯機2,530円・エアコン550〜990円など、メーカーで違います。別に収集運搬の料金もかかります
- リビング用の大きいエアコン:試算は6畳前後の値段です。広い部屋用はもっと高くなります
- テレビ・電子レンジ・炊飯器・パソコン:家にあって買い替えるつもりなら、同じ「値段÷年数」で足してください

家電の積立はどうやる?今日できる3つの手順
わが家の家電で計算するなら、製造年を書き出すところから始めます。手順は3つです。
- ① 製造年を書き出す:本体に貼られたラベル(銘板)に書いてあります。見つからなければ、型番で取扱説明書やメーカーのサイトを調べます
- ② 残りの年数で割る:平均使用年数−使った年数=残りの年数。値段をこの年数で割ると、1台ごとの月額が出ます
- ③ 別の口座に自動で移す:給料日に、普通預金の別口座へ毎月同じ額を移す設定をします
置き場所を普通預金にするのは、いつ使うか分からないお金だからです。相場が下がっている時期に冷蔵庫が壊れても困らないように、投資には回しません。
大きな買い物は「ローンを使わない」「ボーナスをあてにしない」と決めていて、腕時計のときも家電や車にも同じルールを当てはめています。専用の口座に先に貯めておくと、壊れた日にそのまま買いに行けます。
月5,000円の積立の原資は、ほかの固定費を削って作るのがいちばんラクです。わが家が手放した固定費はこちらにまとめています。
まとめ:家電は「壊れてから払う」より「年数で割って先に貯める」
- 買い替えた家の平均使用年数は、エアコン13.4年・冷蔵庫13.1年・洗濯機10.1年・掃除機7.4年
- 買い替えの理由は6〜7割が故障。時期は選べない
- エアコン3台+冷蔵庫+洗濯機+掃除機で年約6.2万円=月約5,200円(ドラム式なら月約6,800円)
- 10年を超えた家電がある家は、残りの年数で割って前倒しする
- 置き場所は普通預金の別口座。給料日に自動で移す
家電の買い替えは、毎月の家計簿には出てこないのに、数年に一度かならずやってきます。今日は家じゅうの家電の製造年を書き出すだけで十分です。年数が分かれば、あとは割り算で「わが家の月いくら」が決まります。
出典:内閣府「消費動向調査 令和8年3月実施調査結果」第5表 主要耐久消費財の買替え状況(二人以上の世帯)/総務省「小売物価統計調査(動向編)主要品目の東京都区部小売価格」2025年9月〜2026年8月・調査品目及び基本銘柄(2026年8月)/一般社団法人日本電機工業会「長期使用製品安全表示制度について」/一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター「再商品化等料金一覧」
※値段は2026年8月分までの小売物価統計、使用年数は2026年3月の消費動向調査で計算しています。毎年3月の消費動向調査と価格の動きに合わせて数字を見直します。実際の値段は機種・お店・地域で変わります。
執筆:papakakei.com 編集部
