家計改善

4人家族の支出は平均より多い?月約32万円を家計調査と比べて分かった「うちのズレ」|年収500万円台パパ

杢ブラウンのスウェットを着た眼鏡の父親がキッチンでレシートの束を仕分けている

「うちの支出、4人家族としては多いのかな…」。ネットで公開家計簿を見るたびに、そう思ってモヤモヤしていました。

そこで、総務省の家計調査という公的なデータと、わが家の家計を並べてみました。結論から言うと、比べ方を変えるたびに、答えが変わりました。

🎯 結論:総額で比べると答えを間違えます
  • 家計調査の平均(二人以上の世帯・2025年)は月31万4,001円。わが家をそろえると月26万1,000円で、平均より5万3,001円少ない
  • ところが食費の割合で見ると、わが家は55.6%で平均の28.6%のほぼ2倍
  • さらに1人あたりで割り直すと、差は月およそ3,200円(1割弱)まで縮む
  • 同じ家計なのに結論が変わる原因は、住宅ローン・税や社会保険料・世帯人員の3つがそろっていないから
📌 この記事でわかること
  • 4人家族の支出を「平均」と比べるときの公的データの実数(総務省・家計調査2025年平均)
  • 比べる前にそろえないといけない3つの前提(住宅ローン・税や社会保険料・世帯人員)
  • そろえたうえで比べた、わが家の支出と平均の差額
  • 食費が平均の2倍に見えたのに、1人あたりだと1割弱しか違わなかった理由
  • 平均と比べたあとに、実際どこへ手を付ければいいか

総額を見て「うちは平均より少ないじゃん」と安心しかけました。安心する場所を間違えていたと気づいたのは、そのあとです。


4人家族の支出は平均でいくら?まず公的データの実数を置く

比較の相手として使えるいちばん確かなデータが、総務省統計局の家計調査です。個人ブログの公開家計簿と違って、全国の世帯を対象にした国の統計なので、数字の出どころがはっきりしています。

2025年(令和7年)平均の結果はこうなっています。

二人以上の世帯(平均世帯人員2.87人・世帯主の平均年齢60.7歳)
消費支出は1か月あたり31万4,001円。前年比で名目4.6%の増加。

二人以上の世帯のうち勤労者世帯(平均世帯人員3.20人・平均有業人員1.81人・世帯主の平均年齢51.0歳)
消費支出は1か月あたり34万6,297円。世帯主が40〜49歳の世帯だと35万3,622円です。

子育て世帯が自分と比べるなら、後者の勤労者世帯のほうが近いはずです。ただし平均世帯人員は3.20人で、4人家族より少ないという点は頭に入れておく必要があります。

電卓と貯金箱と家の模型。家計を検算するイメージ

費目ごとの内訳(二人以上の世帯・2025年平均)も公表されています。ここが後で効いてきます。

📊 家計調査の費目別内訳(月あたり・2025年平均)
  • 食料 94,895円/住居 18,678円/光熱・水道 24,547円
  • 家具・家事用品 13,068円/被服及び履物 10,063円/保健医療 15,863円
  • 交通・通信 45,730円/教育 11,939円/教養娯楽 32,125円
  • その他の消費支出 47,093円 → 合計 314,001円

そして家計調査には、もう1つ有名な指標があります。エンゲル係数(消費支出に占める食料費の割合)で、2025年は28.6%。前年から0.3ポイント上がりました。


平均と比べる前にそろえる3つの前提とは?

ここが本題です。自分の家計簿の合計と、家計調査の消費支出をそのまま引き算してはいけません。中身の範囲が違うからです。

前提①:住宅ローンの返済は「消費支出」に入っていない

これがいちばん大きなズレです。家計調査の収支項目分類表には、住居費の定義としてはっきりこう書かれています。

なお、住宅又は土地の購入、新築、増改築は「財産購入」、住宅ローン返済は「土地家屋借金返済」であり、住居費には含めない。

つまり、毎月の住宅ローン返済は家計調査の消費支出にはカウントされていません。分類上は「土地家屋借金返済」という別の枠に入り、統計上は黒字の内訳として扱われます。

ちなみに勤労者世帯の黒字18万6,111円の内訳を見ると、土地家屋借金純減が3万173円。住宅ローンの返済から新しい借入れを差し引いた額で、ローンのない世帯も含めた平均です。

⚠️ 費目「住居」が1万8,678円と小さい理由

家計調査の「住居」は家賃・地代と、設備の修繕・維持が中心です。持ち家の人はここがほとんどゼロになるので、持ち家の世帯も含めた平均は家賃相場よりずっと低く出ます。

賃貸で家賃10万円を払っている人が「平均は1万8,678円か」と比べると、まったく噛み合いません。

住宅ローンが平均に入っていないと知ったとき、これまでの比べ方が全部ズレていたと分かりました。ここを知らずに何年も見ていたのがちょっと悔しい。

前提②:税金と社会保険料も「消費支出」ではない

所得税・住民税・固定資産税といった直接税と、厚生年金・国民年金・健康保険・介護保険・雇用保険といった社会保険料は、家計調査では非消費支出という別枠です。

収入からこの非消費支出を引いたものが可処分所得(手取り)で、勤労者世帯だと実収入65万3,901円 − 非消費支出 = 可処分所得53万2,408円という関係になります。

会社員は社会保険料が給与から天引きされるので家計簿に出てきませんが、年払いの税金を家計簿に書いている人は、その分を外してから比べる必要があります。

前提③:世帯人員が違う(平均は2.87人)

3つめは単純ですが、いちばん見落とされます。二人以上の世帯の平均世帯人員は2.87人で、世帯主の平均年齢は60.7歳。子どもが独立した夫婦2人の世帯もたくさん含まれています。

4人家族の食費を、平均2.87人の食費と総額で比べれば、当然こちらが多く出ます。それは使いすぎではなく、人数が多いだけかもしれません。

比べる前にやること
① 自分の家計簿から住宅ローン返済を引く
② 年払いの税金・社会保険料を引く
③ 残った金額を「消費支出」として比べる
④ 費目ごとに見るときは、必ず世帯人員で割る


そろえて比べたら、わが家の支出はいくらだった?

わが家は以前、月の支出を全部書き出して公開しました。13の費目を足すと31万7,000円(記事では「およそ32万円」と書いた金額です)。3か月の平均で、家電の一括購入のような突発的な支出は除いてあります。

ここから前提①②のとおり差し引きます。

🧮 わが家を「消費支出」に直す計算

317,000円 −(住宅ローン 49,000円)−(税・社会保障 7,000円)= 261,000円

これを家計調査と並べると、平均31万4,001円より5万3,001円少ない。同年代(世帯主40〜49歳)の勤労者世帯35万3,622円と比べると、9万2,622円も少ないという結果でした。

ここで話が終われば「うちは平均より使っていない、優秀」で気持ちよく閉じられます。でも、費目ごとに並べた瞬間に景色が変わりました。

費目家計調査の平均わが家
食料・食費94,895円145,000円
光熱・水道24,547円24,000円
交通・通信45,730円15,000円
教養娯楽32,125円6,000円
消費支出の合計314,001円261,000円
平均は総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2025年」二人以上の世帯(平均世帯人員2.87人)。わが家は公開済みの13費目から住宅ローンと税・社会保障を除いた金額。費目の分け方は完全には一致しないため、交通・通信は自動車と通信費、教養娯楽は趣味・娯楽を当てた概算です。保険(月1万1,000円)は消費支出に含めたまま計算しています。家計調査では掛け捨て型の保険料は消費支出、貯蓄型の保険料は消費支出の外なので、貯蓄型の保険が多い家庭はその分も引いてから比べてください。

光熱・水道はほぼ平均どおり(24,547円と24,000円)。一方で、交通・通信は3万730円、教養娯楽は2万6,125円も平均より少ない。

つまりわが家の合計が平均を下回っているのは、節約が上手いからではなく、食費以外の費目を極端に削った結果でした。総額だけ見ていたら、絶対に気づけなかった話です。

この記事で使っている13費目の実額は、その公開家計簿の記事にすべて載せています。自分の家計と1費目ずつ突き合わせたい人はこちらからどうぞ。


食費だけ2倍? 比率と1人あたりで答えが変わる

買い物した食材を広げたところ。食費を書き出すイメージ

食費14万5,000円を、そろえたあとの消費支出26万1,000円で割ると55.6%。家計調査のエンゲル係数28.6%と比べると、ほぼ2倍です。

この数字を見たときは、正直かなり落ち込みました。ただ、前提③がまだ残っています。平均の世帯人員は2.87人で、わが家は4人です。

🧮 1人あたりの食費で割り直すと
  • 家計調査の平均:94,895円 ÷ 2.87人 = 約33,100円
  • わが家:145,000円 ÷ 4人 = 36,250円
  • 差は月およそ3,200円・率にして1割弱

2倍だと思っていたものが、1割弱の差になりました。もちろん1割弱でも多いことに変わりはありませんが、「異常に使いすぎている」のか「少しだけ多い」のかで、打つ手はまったく変わります。

⚠️ この1人あたり計算はざっくりです

平均の2.87人には、世帯主が60歳を超えた夫婦2人の世帯も多く含まれます。育ち盛りの子どもと高齢のご夫婦では1人あたりの食べる量が違うので、これは厳密な比較ではなく、桁を確かめるための概算です。同年代の勤労者世帯(世帯主40〜49歳)は平均3.74人で、4人家族にかなり近い世帯です。人数の近いこちらと比べたほうが、実態に近い答えになります。

もう1点。家計調査が公表しているエンゲル係数28.6%は、他の世帯への贈答品を除いた食料費で計算されています。上の表の食料94,895円は贈答品を含む金額なので、これを消費支出で割った約30.2%とは一致しません。比率はおおよその目安として見てください。

食費が2倍と出たときは、正直へこみました。人数で割り直して、ようやく落ち着いて考えられるようになりました。


平均と比べたあと、結局どこを直せばいい?

ここまで来ると、「そもそも平均と比べる意味はあるのか」という疑問が出てきます。私の答えは「順位を知るためではなく、偏りを見つけるために使う」です。

平均に近づけることがゴールではありません。教養娯楽が平均より2万6,125円少ないのは、削った結果であって、褒められることでもない。逆に、食費が1人あたり1割弱多いのは、外食やコンビニをどう扱うかという「選択」の結果です。

比べたあとの手順(わが家がやった順)
① 平均との差がいちばん大きい費目を1つだけ選ぶ
② その費目が「人数のせい」なのか「使い方のせい」なのかを、1人あたりで割って確かめる
③ 使い方のせいだった分だけ、月ごとの上限を決める
④ 平均より極端に少ない費目は、削りすぎていないかを疑う

④を入れているのには理由があります。家計を締めていくと、真っ先に減るのが趣味や交際費です。ここが平均の5分の1以下まで落ちていると気づいたとき、続けられる家計になっているかを考え直しました。

平均は、成績表ではなく物差しです。自分の家計のどこが尖っていて、どこが凹んでいるかを知るために使えば十分です。

平均に近づけることが目的じゃない、と腹落ちするまでにけっこう時間がかかりました。いまは順位より、凹みすぎている費目を見るようにしています。


まとめ|総額・比率・1人あたりの3回で見る

📝 この記事のまとめ
  • 家計調査の消費支出には住宅ローン返済も税・社会保険料も入っていない。引いてから比べる
  • 平均の世帯人員は2.87人。4人家族の総額をそのまま並べても答えは出ない
  • そろえたわが家は26万1,000円で平均より5万3,001円少ないが、食費の割合は55.6%と平均28.6%の2倍近い
  • 1人あたりで割り直すと差は月およそ3,200円。同じ家計でも見方で結論が変わる
  • 平均は順位を知る道具ではなく、尖っている費目と凹みすぎている費目を見つける物差し

比べ終わったら、次は手を動かす番です。わが家で平均との差がいちばん大きかったのは食費でした。食費・光熱費・通信費をまとめて見直す順番は、こちらにまとめています。

📚 この記事の出典
  • 総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2025年(令和7年)家計の概要」(消費支出31万4,001円・エンゲル係数28.6%・費目別内訳・勤労者世帯の実収入と可処分所得・黒字の内訳)
  • 総務省統計局「家計調査 収支項目分類表」(住居費に住宅ローン返済を含めない旨・土地家屋借金返済・非消費支出の定義)
  • 数値はいずれも2025年(令和7年)平均。わが家の金額は当サイトの公開家計簿記事に掲載した3か月平均で、突発的な支出は除いています

papakakei.com 編集部

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。統計の数値は公表時点のもので、更新される場合があります。最新情報は総務省統計局の公式サイトをご確認ください。