※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載している制度の内容は2026年9月19日時点の一次情報にもとづきます。
2026年は所得税の基礎控除が最大104万円に上がる年です。「税金が減るなら、ふるさと納税の上限も増えるのでは?」と気になっている方も多いと思います。
この記事では、年収500万円台・子育て中の40代パパの目線で、2025年分と2026年分の上限額を同じ条件で並べて電卓で確かめます。
所得税が減っても、ふるさと納税の上限はほとんどの家庭で増えません。一部の年収帯では、逆に数千円下がります。
- 年収500万円・妻が扶養内・小学生2人:上限は約4万9,700円で去年と同じ
- 年収500万円・共働き・小学生2人:約6万1,000円→約5万7,500円(約3,500円下がる)
- 去年と同じ6万1,000円を寄附すると、自己負担は2,000円ではなく約5,000円
- 2026年の減税でふるさと納税の上限が増えない理由
- 年収400万〜650万円の上限額(2025年分と2026年分の比較表)
- 上限が下がってしまう年収帯と、その仕組み
- 去年の上限のまま寄附したときに増える自己負担
- 12月の駆け込み前に自分の上限を確かめる3つの手順
正直、「減税の年ならふるさと納税も多めにできる」と思い込んでいました。計算してみたら、むしろ上限が下がる家庭があって驚きました。
所得税が減税されると、ふるさと納税の上限は増える?
増えません。ふるさと納税の上限を決めているのは所得税ではなく、住民税のほうだからです。
総務省の説明では、寄附額から2,000円を引いた分が、所得税・住民税(基本分)・住民税(特例分)の3つに分かれて戻ってきます。
このうち住民税の特例分には「住民税所得割額の2割まで」という上限があり、ここを超えると自己負担が2,000円で済まなくなります。これが、いわゆる「上限額」の正体です。
2026年に上がるのは所得税の基礎控除だけです。令和8年度税制改正の大綱を見ても、住民税(地方税)で引き上げられるのは給与所得控除の最低額などで、住民税の基礎控除43万円は据え置きです。
つまり、計算式の分子にある「住民税所得割額」は、年収が同じなら去年とほぼ変わりません。所得税がいくら減っても、上限を押し上げる材料にはならないということです。
ふるさと納税の上限は2026年いくら?年収400万〜650万円で比較

ここからは、子育て世帯によくある2つの形で計算します。結論から言うと、年収500万円・妻が扶養内の家庭は、2025年も2026年も上限は約4万9,700円で変わりません。
- 収入は会社員の給与だけ。子どもは小学生2人(16歳未満なので扶養控除はなし)
- 社会保険料は年収の15%で概算。住宅ローン控除・医療費控除などは入れていない
- 「共働き」は妻が扶養を外れて働き、夫が配偶者控除を受けない形
- わが家の実際の給与や税額ではなく、計算用のモデルケースです
まずは、妻が扶養内(夫が配偶者控除を受ける)家庭です。
| 夫の年収 | 2025年分の上限 | 2026年分の上限 |
|---|---|---|
| 400万円 | 約33,800円 | 約33,800円 |
| 450万円 | 約41,300円 | 約41,300円 |
| 500万円 | 約49,700円 | 約49,700円 |
| 550万円 | 約60,800円 | 約57,200円 |
| 600万円 | 約69,100円 | 約69,100円 |
| 650万円 | 約77,100円 | 約77,100円 |
次に、共働き(夫は配偶者控除なし)の家庭です。夫の上限を出しています。
| 夫の年収 | 2025年分の上限 | 2026年分の上限 |
|---|---|---|
| 400万円 | 約42,200円 | 約42,200円 |
| 450万円 | 約49,700円 | 約49,700円 |
| 500万円 | 約61,000円 | 約57,500円 |
| 550万円 | 約69,100円 | 約69,100円 |
| 600万円 | 約77,300円 | 約77,300円 |
| 650万円 | 約85,300円 | 約85,300円 |
ほとんどの行は2025年と2026年で同じです。太字の行だけ、上限が約3,500〜3,600円下がっています。次の見出しで、なぜここだけ下がるのかを見ていきます。
表を作る前は「減税で上限が数千円増える」くらいに考えていました。増える行が1つもないのは、住民税が上限を決めていると分かれば納得です。
ふるさと納税の上限が下がる人は?所得税の税率が10%から5%になる人
上限が下がるのは、2026年の減税で所得税の税率が10%から5%に下がる人です。
年収500万円・共働きの夫で確かめます。課税所得(税率を決める元の金額)は、2025年分が約213万円で税率10%。2026年分は基礎控除が36万円増えて約177万円になり、税率5%の区分(195万円以下)に入ります。
所得税の税率が下がると、寄附額のうち所得税から戻る割合が小さくなります。そのぶんを住民税の特例分が多く引き受けるので、特例分の上限(所得割の2割)に早くぶつかるわけです。
- 住民税所得割額:約23万5,500円(2025年も2026年もほぼ同じ)
- 2025年分:23万5,500円×20%÷(90%−10%×1.021)+2,000円=約6万1,000円
- 2026年分:23万5,500円×20%÷(90%−5%×1.021)+2,000円=約5万7,500円
分母が79.79%→84.895%に大きくなるので、上限は約3,500円小さくなります。
ここで気になるのが、住民税の特例分で使う「所得税の税率」は実際の所得税と同じなのか、という点です。総務省は、この税率を住民税の課税所得から人的控除差調整額を引いた金額で求めるとしています。
千代田区の説明によると、所得税と住民税で基礎控除の差が広がったため、令和8年度の住民税からは「所得税の基礎控除額−48万円」も差し引いて税率を判定しています。
令和8年度税制改正の大綱でも、104万円への引き上げに合わせて特例控除額に「所要の措置を講ずる」とされています。
この記事の表は、税率が実際の所得税の区分どおりに判定される前提で計算しています。
年収500万円・共働きの夫が、2025年と同じ6万1,000円を2026年に寄附した場合を計算しました。
- 所得税から戻る額:約3,000円(5万9,000円×5.105%)
- 住民税の基本分:5,900円/特例分:上限の4万7,100円で頭打ち
- 戻る合計:約5万6,000円 → 自己負担は約5,000円
上限を約3,500円超えただけで、自己負担が2,000円から約5,000円に増えます。
なお、所得税の減税そのものは、年収500万円・妻が扶養内の家庭で年1万8,400円です(課税所得が36万円下がり、税率5%×1.021をかけた額)。
減税で得をするのは所得税のほうで、ふるさと納税の枠が広がるわけではない、と分けて考えておくと混乱しません。
自分の上限はどう確かめる?12月の駆け込み前にやる3つの手順

上の表はあくまでモデルケースです。住宅ローン控除や医療費控除がある家庭は、住民税所得割額が変わるので上限も動きます。次の3つの手順で、自分の数字に置き換えてください。
- 去年の源泉徴収票で課税所得を出す:「給与所得控除後の金額」−「所得控除の額の合計額」。195万円を少し超えている人(目安は年収475万〜665万円なら231万円まで、それより下なら211万円まで)は、2026年に税率5%へ下がる可能性があります
- 住民税の決定通知書で所得割額を見る:6月ごろ勤め先から配られる通知書の「所得割額」。その2割が特例分の上限です
- シミュレーターの結果と、この記事の表の低いほうを使う:12月の寄附は、出た上限額より少し手前で止めておくと安全です
2026年に寄附した分は、所得税は2026年分で、住民税は2027年度(2027年6月から)の税額で差し引かれます。ワンストップ特例を使う場合も、上限の考え方は同じです。
年収や家族構成を入れて上限の目安を出すなら、ポータルサイトの計算機が手早いです。表と見比べて、低いほうに合わせてください。
※上限額はあくまで目安です。正確な金額はお住まいの市区町村にご確認ください。
上限が決まったら、次は何を選ぶかです。食費を減らす方向で選ぶなら、ふるさと納税で食費を年10万円圧縮する返礼品選びで費目から逆算する方法をまとめています。
「去年と同じ額でいいや」が一番やりがちな失敗だと思います。税率が変わる年だけは、12月に寄附する前に一度だけ計算し直す。それだけで3,000円の差がつきます。
まとめ|減税の年でも、ふるさと納税の上限は住民税で決まる
- ふるさと納税の上限は住民税所得割額の2割で決まる。2026年に住民税の基礎控除は上がらない
- 年収500万円・妻が扶養内・小学生2人の上限は約4万9,700円で去年と同じ
- 所得税の税率が10%→5%に下がる人は、上限が約3,500円下がる(共働きの年収500万円など)
- 去年と同じ額を寄附すると、自己負担が2,000円→約5,000円に増えることがある
- 12月の駆け込みの前に、課税所得が195万円を少し超えていないかだけは確かめる
「減税の年=ふるさと納税も増やせる年」ではありません。去年のメモの数字をそのまま使わず、今年の税率で一度だけ計算し直す。それが、実質2,000円を守るいちばん確実な方法です。
寄附額を決める前に、上限の目安をもう一度出しておきましょう。
使っていいお金の上限を先に決めておくと、気持ちよく使えます。腕時計のために2年貯めたときも、固定費から毎月削れる金額を先に決めて、専用の口座に分けたのが続いた理由でした。
出典:総務省「税金の控除について」/国税庁 No.1199 基礎控除/国税庁 No.1410 給与所得控除/令和8年度税制改正の大綱(令和7年12月26日閣議決定)/千代田区「ふるさと納税の制度と申告」
※2026年9月19日時点の公表資料にもとづく一般的な試算です。社会保険料は年収の15%で概算し、住民税の調整控除を含めて計算しています。個別の寄附判断や税務判断を推奨するものではありません。控除額の詳細はお住まいの市区町村または税務署にご確認ください。
執筆:papakakei.com 編集部
