産後、妻がほとんど眠れていなかった頃、「明日早いから先に寝る」と言って布団に入ったことがあります。後悔というより、ずっとどこかに引っかかったままです。
この記事は、そんな私がシミュレーションしてみた話です。
2025年4月、育児休業給付金の制度が大きく変わりました。「手取り10割相当」という言葉がニュースを飛び交い、「育休を取りやすくなった」と言われています。では、年収500万円台の私が3ヶ月間育休を取っていたら、家計はどうなっていたのか。試算してみると、想像以上にリアルな数字が出てきました。
- 2025年4月改正で育休給付金はどう変わったか
- 年収500万・700万・1000万別の手取りシミュレーション
- 見落としがちな「住民税翌年問題」などの落とし穴
- 育休を取らなかった側のリアルな後悔
- 小売業で育休を取るということ——同僚が辞めていった話
- 妻が育休を取っていた頃、家計はどうだったか
- 2025年改正「手取り10割」の仕組みをサクッと整理
- 年収別シミュレーション:3ヶ月育休で実際いくら受け取れる?
- 【落とし穴①】住民税「翌年請求」問題——育休明けに来る請求書
- 【落とし穴②〜③】その他の注意点
小売業で育休を取るということ——同僚が辞めていった話
2026年の今でも、「パパが育休を取る」という選択は、職種によってはまだまだ簡単ではありません。
私が働く小売業は、最低限の人員でシフトを組んでいます。誰か一人が抜けると、即座にしわ寄せが来ます。5年ほど前、他の店舗で育休を取った男性スタッフがいました。取得自体は成功したものの、職場の反応は冷たかったそうです。
- 「穴が開くんだけど…」
- 「フォローが大変なんだけど」
- 「誰がその分入るの」
結局、彼は復帰後しばらくして退職してしまいました。
最近は、ちらほらと育休を取る男性スタッフも増えてきました。時代が変わってきているのを感じます。ただ、もう少し早ければよかったな、というのが正直なところです。
🔧 妻が育休を取っていた頃、家計はどうだったか
当時、妻と私はどちらもフルタイムで働いていました。共働きで、収入的にはそれなりに安定していたと思います。妻が育休に入ると、収入が一本になりました。給付金はあるものの、育休前の手取りと比べると当然減ります。
結果として、3ヶ月・6ヶ月単位で見るとプラスマイナスほぼゼロ。生活はなんとか成り立ちましたが、貯蓄はほとんどできませんでした。
正直、私もここでつまずいた口です。でも一度仕組みを理解すると、家計管理がぐっと楽になりますよ。
⚙️ 2025年改正「手取り10割」の仕組みをサクッと整理
育休を取らなかった当時の私は、この仕組みをまったく知りませんでした。「育休=給料ゼロ」だと思い込んでいたのが正直なところです。まず制度の基本を押さえておきましょう。
改正前と改正後の違い
従来の育児休業給付金は、休業開始から180日間は手取りの約67%、それ以降は50%が支給されていました。これが2025年4月の改正で大きく変わっています。
| 期間 | 改正前 | 改正後(2025年4月〜) |
|---|---|---|
| 0〜180日(28日間ルール適用時) | 手取り約67% | 手取り約10割相当 |
| 0〜180日(通常) | 手取り約67% | 手取り約80% |
| 181日〜 | 手取り約50% | 手取り約50% |
「手取り10割」になる2つの条件
社会保険料は免除される
育休中は、本人も会社も健康保険・厚生年金の保険料が免除されます。これが実質的な手取りを押し上げる大きな要因です。月収30万円の人なら、保険料免除だけで月4〜5万円相当のプラスになります。
📊 年収別シミュレーション:3ヶ月育休で実際いくら受け取れる?
私と同じ年収500万円台のケースから確認してみます。当時これを知っていれば、もう少し違う選択ができたかもしれません。

※以下はあくまで試算です。実際の金額は標準報酬月額・勤務形態によって異なります。
【年収500万円】月次キャッシュフロー試算
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月収(額面) | 約42万円 |
| 月収(手取り) | 約33万円 |
| 育休給付金(80%相当) | 約26万円/月 |
| 社会保険料免除効果 | 約5万円/月 |
| 実質月収 | 約31万円(手取りの約94%) |
| 3ヶ月の収入ダメージ | 約6〜9万円程度 |
【年収700万円】月次キャッシュフロー試算
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月収(額面) | 約58万円 |
| 月収(手取り) | 約44万円 |
| 育休給付金(80%相当) | 約35万円/月 |
| 社会保険料免除効果 | 約7万円/月 |
| 実質月収 | 約42万円(手取りの約95%) |
| 3ヶ月の収入ダメージ | 約6〜9万円程度 |
【年収1000万円】上限の壁に注意
「損しない」という数字だけ見ると、取らなかった後悔がさらに大きくなります。ただ、数字通りにはいかない落とし穴も実際にあります。
頭で「分かった」だけだと意味がないんですよね。実際にやってみて初めて、効果が見えてきます。
【落とし穴①】住民税「翌年請求」問題——育休明けに来る請求書
| 時期 | 起きること |
|---|---|
| 2025年1〜3月:育休中 | 収入が減る(給付金で補填) |
| 2026年6月〜:復帰後 | 2025年分の住民税が請求される |
対策
⚠️ 【落とし穴②〜③】その他の注意点
② ボーナスへの影響
③「子ども・子育て支援金」との混同に注意
完璧を目指さなくて大丈夫。子育てしながらだと時間も限られるので、できる範囲から始めるのが正解です。
お金の話より、もっと大事なことがありました

育休を取れなかったのは、職場の空気もありました。でも振り返ると、もし3ヶ月でも育休を取れていたら、二人でもっと協力できたことがあったと思います。
育休は「休み」じゃなく、育児に集中できる時間です。お金のシミュレーションをして「損しない」とわかっても、それより大きなものがあったんじゃないかと、今になって感じています。
今の職場では、少しずつ男性スタッフが育休を取るようになってきました。「取るのが当たり前になってきた」という感覚です。今の私なら、間違いなく取ります。
📋 2025年改正で制度は整いました——あとは使うだけ
3ヶ月取っても、年収500万円台なら収入ダメージは月2〜3万円程度。それで家族と過ごせる時間が増えるなら、取らない手はありません。
📝 まとめ:「手取り10割」は本当だが、翌年の住民税を忘れずに
| チェック項目 | ポイント |
|---|---|
| 給付金の受給額 | 手取りの80〜10割相当(条件あり) |
| 社会保険料 | 本人・会社ともに免除 |
| 住民税 | 翌年に前年分が請求される(要注意) |
| ボーナス | 会社規定を事前に確認 |
| 子ども・子育て支援金 | 育休給付金とは別の話 |
育休取得を迷っているパパへ。お金の計算より、家族と過ごせる時間の方が、後から考えると大事だったりします。制度は整いました。あとは使うかどうかです。引き続き、わが家も手を動かしていきます!
関連記事
- 【2026年4月】年収500万パパの手取りはいくら減る?子ども・子育て支援金
- 子育て支援金 年収別シミュレーション
- 【2026年最新版】こどもNISA完全解説
- 知らないと損する!子育てパパが押さえたい「お金の制度」7選
免責事項:本記事は2025年4月時点で厚生労働省・ハローワークが公表している情報をもとに執筆しています。給付金率や制度詳細は今後の改正により変更される可能性があります。最新情報は必ず厚生労働省の公式ページをご確認ください。本記事の試算はモデルケースに基づくもので、個別の標準報酬月額・勤務形態により結果は異なります。
執筆:papakakei.com 編集部 / 2026年5月1日