家計改善

【2026年夏】エアコンを1℃上げると電気代は年いくら?年収500万円台パパが我慢しない冷房の節約額を試算

レースカーテン越しの明るいリビングで腕を組み、エアコンを見上げる眼鏡の男性

この夏、エアコンの設定温度を1℃上げて粘っている家庭は多いと思います。わが家もそうでした。

ただ、その我慢で戻ってくる金額を調べてみたら、思っていた桁とだいぶ違いました。年収500万円台・4人家族の目線で、公式データを電卓に入れ直してみます。

🎯 先に結論(冷房の節約額)

冷房を1℃上げて我慢しても、戻るのは年およそ940円。1日にすると約8円です。

  • 設定温度を27℃→28℃:年 約940円(我慢が要る)
  • フィルターを月1〜2回掃除:年 約990円(我慢は要らない)
  • 冷房を1日1時間短縮:年 約580円(我慢が要る)
  • つけっぱなしが得なのは、外出が日中35分・夜間18分までのとき
📌 この記事でわかること
  • 設定温度を1℃上げると、電気代は年いくら安くなるのか(公式の試算)
  • 我慢しないまま、同じ額かそれ以上を取り返す方法
  • つけっぱなしとこまめに消すのは、結局どっちが得なのか
  • 我慢を先にやると損する理由と、手をつける正しい順番

エアコンを1℃上げると電気代は年いくら安くなる?

資源エネルギー庁の省エネポータルサイトに、冷房の設定温度を変えたときの試算が載っています。数字はこうです。

外気温31℃のとき、エアコンの冷房設定を27℃から1℃上げると、年間で電気30.24kWhの省エネ。金額にすると約940円の節約です。

電卓とノートで電気代を計算する手元
👤 この940円はどういう条件の数字か
  • エアコンは2.2kW(おもに6畳用)が1台
  • 使用時間は1日9時間
  • 冷房期間は3.6か月=112日(6月2日〜9月21日)
  • 電気は1kWhあたり31円で計算(2022年7月時点の目安単価)
  • 省エネ量の実測データ自体は2012〜2015年の資料がもと。更新されているのは電気の単価だけ

つまりリビングの大きいエアコンなら、この金額より大きくなります。逆に契約している電気の単価が31円より安ければ、節約額も小さくなります。

能力と時間の比でざっくり伸ばすと、4.0kW(おもに14畳用)を1日12時間なら年2,000円台というあたり。ここは公式の数字ではなく私の概算ですが、リビングの1台は6畳用の倍以上効くとは言えます。

ここが大事なところです。940円はひと夏まるごとの合計であって、1か月ではありません。

112日で割ると、1日あたり約8円。ひと夏まるごと我慢して、戻るのは缶ジュース6〜7本ぶん(1本140円として)です。

わが家に置き換えると:うちはエアコン2台をほぼ一日中つけています。940円は1日9時間の前提なので、台数でも時間でも増える計算。単純に倍の1,900円ではなく、1日15時間として上の式で伸ばすとひと夏で約3,100円になります。それでも月に直せば900円ほどの世界です。

「1℃で10%下がる」という言い方をよく見ますが、この10%は電気代全体ではなくエアコンの消費電力に対する目安です。もとが小さければ、10%も小さくなります。

正直、うちは長いこと28℃で粘っていました。1℃で10%と聞いていたので、けっこう効いているつもりだったんです。ひと夏940円と知って、あの粘りは何だったのかという気持ちになりました。


我慢しないで同じ額を取り返す方法は?

同じ資源エネルギー庁のページには、温度以外の打ち手も並んでいます。並べてみると、順番がおかしいことに気づきます。

やること年間の節約額我慢は要る?
フィルターを月1〜2回掃除約990円要らない
冷房を1℃上げる(27→28℃)約940円要る
冷房を1日1時間短くする約580円要る
※資源エネルギー庁 省エネポータルサイトの試算より。エアコン2.2kW・1日9時間・外気温31℃・電気31円/kWhの前提。

いちばん上がフィルター掃除です。目詰まりしたまま使う場合と比べて年約990円。1℃の我慢(940円)より大きいのに、暑い思いはゼロで済みます。

白い壁掛けエアコンの本体
✅ 我慢ゼロで効く4つ
  • フィルター掃除を月1〜2回(年 約990円)
  • 扇風機やサーキュレーターを併用する(風が当たると同じ室温でも涼しく感じる)
  • レースのカーテンやすだれで日差しをカット。外出時は昼でもカーテンを閉める
  • 室外機のまわりに物を置かない。吹出口をふさぐと効率が落ちる

下の3つは金額が公表されていませんが、いずれも資源エネルギー庁が挙げている冷房時の工夫です。共通しているのは、室温を上げずに体感だけ下げにいくという考え方。

体感が下がれば、設定温度をわざわざ上げなくても済みます。我慢しないで済ませるほうが、結果として続きます。

フィルター掃除、夏の初めに1回やって満足していました。月1〜2回が前提の数字だと知って、去年の自分に教えてやりたいです。


エアコンはつけっぱなしとこまめに消すのどっちが得?

夏になると必ず出てくる話です。エアコンメーカーのダイキン工業が、実際の住宅で測った検証結果を公開しています。

大阪市の集合住宅・約14畳の部屋で、冷房26℃・自動風量にして「つけっぱなし」と「30分ごとに入り切り」を比べたものです。

時間帯つけっぱなしが得になる外出時間の目安
日中(9時〜18時)35分まで
夜間(18時〜23時)18分まで
※ダイキン工業の検証実験より。2016年8月・大阪市の鉄筋コンクリート住宅・約14畳・冷房26℃・自動風量。

ここまでは「つけっぱなしが得」を裏づける話に見えます。ただ、同じ検証には続きがあります。

⚠️ 1日を通すと、結果は逆になった

外出のある1日の生活スケジュールで比べたところ、つけっぱなしは5.7kWh(153.9円)、こまめに入り切りは4.4kWh(118.8円)こまめに消したほうが1日で35.1円安いという結果でした。

つまり「つけっぱなしにすれば安くなる」ではありません。正しくはちょっとの外出では消さない、です。

ゴミ出しや子どもの送り迎えで15分だけ出るなら、つけたまま。半日出かけるなら、素直に消す。この線引きだけ覚えておけば十分です。

注意したい前提:この実験は2016年の特定の住宅・特定の機種でのものです。断熱性能や機種の年式で結果は変わりますし、電気代の換算も1kWh27円で計算されています。「うちでも必ず35円」という数字ではなく、分かれ目の考え方として使うのが安全です。


そもそも冷房の我慢が割に合わない理由は?

金額の話をしてきましたが、エアコンには家計と別の側面があります。ここは正直に書いておきたいところです。

東京大学大学院医学系研究科と東京都監察医務院が、2025年6月に共同研究の中間報告を発表しています。東京23区で2013年から2023年に熱中症で亡くなった1,447例を分析したものです。

⚠️ 屋内で亡くなった1,295例の内訳
  • エアコンがオフだった:581例(44.9%
  • エアコンが設置されていなかった:381例(29.4%)
  • エアコンが故障していた:129例(10.0%)
  • エアコンはオンだった:84例(6.5%)
  • 状況がわからなかった:120例(9.2%)

目を引くのは最後の84例です。ついていたのに亡くなっている。現場の記録には、設定が暖房になっていた、送風モードのままだった、送風口にホコリが詰まって風が出ていなかったといった例が並びます。

故障していた129例と合わせた213例、屋内で亡くなった方の16.4%が「エアコンを適切に使いこなせていなかった」ケースだと報告されています。

ただし、この分析で亡くなっている方の中心は60歳以上の一人暮らし世帯(屋内死亡例の60.1%)です。子育て世帯がそのまま同じリスクにさらされている、という話ではありません。

それでも1つだけ持ち帰れることがあります。エアコンは「つけたつもり」で効いていないことがあるという事実です。

ここでフィルター掃除の話がつながります。掃除は年990円の節約策であると同時に、風がちゃんと出ているかを確かめる安全確認でもある。1℃我慢するより先にやることが、たまたま両方を兼ねています。

我慢する節約って、やっている実感だけは大きいんですよね。実際に効く手ほど地味で、やった気がしない。順番を逆にしていたなと思いました。

お盆に実家へ帰るなら、ついでに確認したいこと

この研究で「エアコンはオンだったのに」というケースは、79.8%が一人暮らしか高齢夫婦の世帯でした。研究チームの提言もはっきりしています。

リモコンの電池を替える。通風口とフィルターを掃除する。そして別居の親がいるなら、一度訪ねて冷房に設定できているかを確かめること。


使い方を整えたあと、電気代の桁を変えるのはどこ?

ここまでの3つ(掃除・1℃・1時間短縮)を全部やると、合計で年約2,510円。エアコン2台のわが家なら、単純に倍にした下限で5,000円ほどです。

やらないよりずっといい。ただ、使い方の工夫で動くのは年に数千円という桁だということも、先に知っておいたほうがフェアだと思います。

💡 手をつける順番(大きい順)
  • ①国の補助を取りこぼさない:2026年は7〜9月使用分が自動で値引き。電気を月400kWh使う4人家族と仮定して、電気だけ3か月 約4,600円。申請は不要で、手間ゼロ
  • ②契約プラン・電力会社を見直す:使う量を変えずに単価を下げる。一度やれば毎月ずっと効く
  • ③フィルター掃除などの使い方:年 約2,500円。我慢が要らないものから
  • ④設定温度の我慢:ここは最後でいい

①の補助は9月使用分で終わります。いくら引かれているかは夏の電気・ガス補助の試算記事にまとめてあるので、請求書と見比べてみてください。

📖 あわせて読みたい

補助と契約の話は、それぞれ1本にまとめています。
👉 【2026年7月開始】夏の電気・ガス補助で4人家族はいくら安くなる?
👉 食費・光熱費・通信費 三大変動費ロードマップ


まとめ:我慢は最後でいい

✏️ この記事のまとめ
  • 冷房を1℃上げても、戻るのは年 約940円・1日 約8円
  • 目詰まりしたまま使っていたなら、フィルター掃除は年 約990円。我慢ゼロで1℃の我慢を上回る
  • つけっぱなしが得なのは外出日中35分・夜間18分まで。1日通すとこまめに消すほうが安かった
  • 屋内の熱中症死亡例の44.9%はエアコンがオフ、16.4%は使いこなせていなかった
  • 効く順番は補助 → 契約 → 使い方 → 我慢

1日8円のために暑い部屋で過ごすのは、家計の判断としても割に合いません。冷房は使う前提で、その周りを整えるほうが早いというのが、数字を並べたあとの結論です。

今日やるなら1つだけ:フィルターを外して掃除機をかける。10分で終わります。990円は目詰まりしたまま使っていた場合の数字なので、しばらくほったらかしだった人ほど大きい。その人にとっては、1℃我慢したのと同じかそれ以上が戻ります。

今年は温度を上げるのをやめて、代わりにフィルター掃除を月1回に決めました。家の中で暑い寒いの我慢比べをしなくなったのが、いちばん良かったところです。

※本記事の節約額は資源エネルギー庁 省エネポータルサイト、つけっぱなしの検証はダイキン工業、熱中症の分析は東京大学大学院医学系研究科・東京都監察医務院の公表資料に基づく概算・目安です。住宅や機種、契約プランによって結果は変わります。

執筆:papakakei.com 編集部|年収500万円台・子育て中の40代パパ