家計改善

ボーナスの手取りはいくら?賞与50万円から社会保険料と所得税で約9万5,000円引かれる|2026年冬・4人家族で試算

書類と電卓を広げてボーナスの手取りを計算するイメージ

ボーナスの明細を開いて、「額面と振込額がずいぶん違う」と感じたことはありませんか。差の正体は、社会保険料と所得税です。

この記事では、冬のボーナスが出る前に、賞与50万円から何がいくら引かれるかを1円単位で試算します。4人家族・40代のモデル家庭で計算しています。

🎯 結論(先に数字だけ)
  • 賞与50万円(40代・扶養1人)なら、引かれるのは9万4,754円・手取りは40万5,246円(モデル試算)
  • 内訳は社会保険料7万7,500円+所得税1万7,254円。住民税はボーナスから引かれない
  • 家計に入れるときは額面の8割で見ておくと大きく外れない(扶養や健康保険の種類で上下します)
📌 この記事でわかること
  • ボーナスから引かれる4つの社会保険料と所得税
  • 賞与50万円の手取りの内訳(1円単位)
  • 賞与30万円・70万円の手取り早見表
  • ボーナスの所得税が前月の給与で決まるしくみ
  • ボーナスを家計に入れる前にやること3つ

正直、ボーナスは「振り込まれた額」しか見ていませんでした。何がいくら引かれているのか、項目ごとに分けて見たことがなかったんです。

ボーナスから引かれるものは何?社会保険料4つと所得税

会社員のボーナスからは、毎月の給与と同じ率の社会保険料が引かれます。健康保険法でも、事業主は賞与から保険料を差し引けると定められています。

計算のもとになるのは標準賞与額です。賞与の額から1,000円未満を切り捨てた額に、それぞれの率をかけます。

引かれるもの本人の負担率(2026年度)
健康保険(40〜64歳は介護保険も)4.925%(介護込みで5.735%)
子ども・子育て支援金0.115%
厚生年金保険9.15%
雇用保険0.5%(賞与の額そのものにかける)
所得税(復興特別所得税を含む)前月の給与と扶養の人数で決まる率
健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金は協会けんぽ東京支部の令和8年度の率。雇用保険は一般の事業の労働者負担

2026年4月に始まった子ども・子育て支援金も、夏のボーナスと同じく冬のボーナスから引かれます。本人負担は0.115%と小さめです。

住民税はボーナスから引かれません
会社員の住民税は、1年分を6月から翌年5月までの12回に分けて毎月の給与から引くしくみです。ボーナスのような臨時の支給からは差し引かれません。


スマホの電卓アプリで賞与から引かれる社会保険料を計算するイメージ

賞与50万円の手取りはいくら?4人家族・40代で試算

🏠 試算のモデル家庭
  • 夫40代の会社員・協会けんぽ東京支部・月給34万円(標準報酬月額34万円)
  • ボーナスは夏冬各50万円(年収は約508万円)
  • 妻はパートで扶養内、子ども2人は小学生(税金上の扶養の人数は1人)

扶養の人数が1人なのは、16歳未満の子どもは源泉徴収の人数に数えないためです。妻は所得の見積額が95万円以下なら1人に数えます。

賞与50万円から引かれるもの金額
健康保険+介護保険(5.735%)2万8,675円
子ども・子育て支援金(0.115%)575円
厚生年金保険(9.15%)4万5,750円
雇用保険(0.5%)2,500円
社会保険料の合計7万7,500円
所得税(42万2,500円×4.084%)1万7,254円
手取り40万5,246円
所得税は1円未満を切り捨て。会社によって端数の扱いが数円ずれることがあります

引かれる合計は9万4,754円で、手取りは額面の約81%です。いちばん大きいのは厚生年金の4万5,750円で、引かれる額の約半分を占めます。

所得税の率4.084%は、前月の給与から社会保険料を引いた額で決まります。モデル家庭は34万円から5万2,700円を引いた28万7,300円なので、扶養1人の欄の「25万円以上28.9万円未満」に当たります。

引かれる9万円のうち、税金は2万円もないんですね。ボーナスで重いのは税金より社会保険料のほう、というのは計算してみて初めて分かりました。


賞与30万円・70万円の手取りはいくら?早見表

同じモデル家庭で、賞与の額だけを変えて計算しました。前月の給与が同じなら、所得税の率は賞与の額で変わりません。

賞与(額面)引かれる合計手取り
30万円5万6,852円24万3,148円
50万円9万4,754円40万5,246円
70万円13万2,656円56万7,344円
40代・協会けんぽ東京支部・前月の給与34万円・扶養1人のモデル試算。どの額でも手取りは約81%

同じ賞与50万円でも、条件が変わると手取りは動きます。

・扶養0人(妻の所得が95万円を超える):所得税の率が6.126%になり、手取り39万6,618円(約8,600円少ない)

・40歳未満(介護保険なし):社会保険料は約4,000円減りますが、前月の給与から引く額も減るため、所得税の率が一段上の6.126%になります。手取りは40万420円(約4,800円少ない)

このように、所得税の率は前月の給与が表の段の境目に近いと入れ替わります。自分の率は、ボーナスの明細の所得税を「賞与−社会保険料」で割ると確かめられます。

⚠️ この試算が当てはまらないケース

・健康保険組合や共済に入っている人、東京以外の協会けんぽの人は、健康保険の率が違います

・賞与が前月の給与(社会保険料を引いた額)の10倍を超えるとき、または前月に給与が無いとき(育休明けなど)は、所得税の計算方法が変わります

・年度の賞与の合計が573万円を超える分には健康保険がかからず、厚生年金は同じ月の賞与の合計150万円が上限です


白い机の上の電卓とペン・年末調整で所得税を精算するイメージ

ボーナスの所得税はなぜ前月の給与で決まる?年末調整で精算される

ボーナスの所得税は、国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」で決まります。前月の給与と扶養の人数から率を選び、社会保険料を引いた賞与にかけるしくみです。

ただし、これはあくまで仮の天引きです。1年分の税金は12月の年末調整で計算し直され、引かれすぎた分は戻り、足りない分は追加で引かれます。

2026年は基礎控除が変わり、年末調整で戻る額が例年と違います。年収別の目安は年末調整で所得税はいくら戻るかを試算した記事にまとめています。

厚生年金の分は、将来の年金に反映されます
年金の計算には、毎月の給与だけでなく賞与も入ります。標準賞与額50万円に1,000分の5.481をかけると、老後の年金は年約2,740円増える計算です(物価や賃金の水準による調整は入れていない目安です)。健康保険や雇用保険の分は年金には戻りません。


ボーナスの手取りを家計に入れる前にやること3つ

冬のボーナスは、出てから使い道を考えると、年末の出費に流れやすくなります。支給の前に、次の3つだけ済ませておくのがおすすめです。

① 額面の8割で使い道を決めておく
支給額が分からないうちは、額面×0.8を手取りの目安にします。50万円なら40万円です。

② 夏の明細と並べて見る
夏と冬で額面が同じなら、引かれる額もほぼ同じです。違っていたら、前月の給与か扶養の人数が変わっていないか確かめます。

③ 毎月の予算にボーナスを混ぜない
ボーナスは減ったり出なかったりします。毎月の赤字をボーナスで埋める形にしていないか、先に見直しておきます。

③の組み方は、ボーナスをあてにしない家計の予算の組み方で詳しく試算しています。使い道の分け方は夏のボーナスの配分ルールがそのまま冬にも使えます。

「8割で考える」と決めておくと、振り込まれた日にがっかりしなくて済みます。使い道を先に決めておけるのも気が楽です。

毎月の給与側の社会保険料は、秋に見直される「定時決定」で変わります。給与の明細も一緒に確かめたい人は、定時決定で手取りがいくら減るかの試算もどうぞ。


まとめ|ボーナスの手取りは額面の約8割で見ておく

✏️ この記事のまとめ
  • ボーナスからは健康保険(40〜64歳は介護保険も)・子ども子育て支援金・厚生年金・雇用保険と所得税が引かれる
  • 賞与50万円(40代・扶養1人)なら引かれるのは9万4,754円・手取りは40万5,246円
  • 引かれる額の約半分は厚生年金。所得税は2万円弱
  • 所得税の率は前月の給与と扶養の人数で決まり、年末調整で精算される
  • 住民税はボーナスから引かれない

ボーナスは、引かれる額を知っておくだけで使い方が落ち着きます。支給の前に「額面の8割」で使い道を決めておくのが、いちばん手軽な備えです。

ボーナスで固定費の見直しまで進めたいときは、食費・光熱費・通信費の手を付ける順番をこちらに整理しています。

📚 この記事の数字と出典(2026年10月時点)

・健康保険9.85%・介護保険1.62%・子ども・子育て支援金0.23%・厚生年金18.3%(いずれも労使折半)、標準賞与額の決め方と上限(年度573万円・厚生年金は月150万円)、標準報酬月額34万円の保険料:協会けんぽ「令和8年度 保険料額表(東京支部)」
・所得税の率(扶養1人・前月の社会保険料等控除後の給与25万円以上28.9万円未満で4.084%)、前月の給与の10倍を超える場合の扱い:国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和8年分)」
・扶養親族等の数の数え方:国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表の使い方」
・雇用保険料率(一般の事業・労働者負担1,000分の5):ハローワーク立川「令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内」
・賞与からの保険料の控除:健康保険法 第167条第2項(e-Gov法令検索)
・住民税は賞与から差し引かれない:広島市「給与からの引き落とし(特別徴収)よくある質問と回答」
・年金の計算に標準賞与額が入ること:日本年金機構「報酬比例部分」
・月給34万円・賞与50万円・扶養1人は試算のためのモデル家庭です。わが家の実際の給与・賞与額ではありません

執筆:papakakei.com 編集部